Oldies But Goodies
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Rick Nelson / Legacy (4 CD SET)


Capitiol / 72435-29521-2-0
 
★初心に返る…時には必要なことですよね。という私もまだまだ初心者ですが、まだオールディーズを20曲くらいしか持っていなかった頃のこと。ラジオでオールディーズのかかる番組を見つけると、聴ける時間帯であれば必ずエアチェックしていました。初めてリック・ネルソンの曲を聴いたのは、50年代〜60年代前半のロックンロール特集でした。エルヴィス・プレスリー、リトル・リチャード、ジェリー・リー・ルイス、チャック・ベリー等、ロックのパイオニア達の攻撃的なロックに混ざって流れた、清涼剤のような「ハロー・メリー・ルウ」の朗らかで、健康的で、他のロッカー達には感じなかった屈託のない「楽しい」サウンドに心を奪われました。「ハロー・メリー・ルウ」は、私にとっての「ハロー・オールディーズ」でした。この時の喜びが体中から溢れるような感覚! 詳しく説明なんて出来ませんが、このときめきを知ってしまったからオールディーズ聴くのをやめられなくなったということだけはハッキリ言えます。
また最近、この感覚に出会うことが出来ました。このボックスCDです。ここに収められた音質のぐっと良くなった「ハロー・メリー・ルウ」が、また、オールディーズと出会った頃の自分を思い出させてくれました。運命的な出会いを祝福してくれるかのように、初めて聴いたあの日のように、明るく楽しくハッピーに流れて、今また私をどこまでも虜にさせています。

どうでもいい話はこの辺で、何も私の心を奪ったのは「ハロー・メリー・ルウ」だけではありません。全曲紹介はさすがに勘弁していただきたいのですが、ヒット・シングル、ノー・ヒット(シングル)・バット・グッディーズ・ナンバーをご紹介しましょう。


Disc One
I Don't Mess Around, Boy (1957-1959)

1.I'm Walkin' 2.You're My One And Only Love 3.A Teenager's Romance
4.Be Bop Baby (single version)
5.Have I Told You Lately That I Love You (single version)
6.If You Can't Rock Me 7.Stood Up 8.Waitin' In School
9.Believe What You Say (single version) 10.My Bucket's Got A Hole In It
11.Shirley Lee 12.My Babe 13.Poor Little Fool 14.There Goes My Baby
15.Lonesome Town 16.I Got A Feeling
17.Cindy (alternate version) previously unreleased 18.It's Late
19.One Of These Mornings 20.Gloomy Sunday previously unreleased
21.Brand New Girl previously unreleased 22.Never Be Anyone Else But You
23.Just A LIttle Too Much 24.Sweeter Than You
25.I've Been Thinkin' (asternate version) previously unreleased
26.I Wanna Be Loved 27.Mighty Good 28.Hey Pretty Baby
Bonus Tracks
29.Lonesome Town (asternate version) previously unreleased
30.Just A LIttle Too Much (alternate version) previously unreleased
31.My Rifle, My Pony & Me with Dean Martin previously unreleased
 
Disc1から、ロックンロール界初のスーパー・アイドル誕生! 必要最小のコンボでロックの神髄を聴かせるジェームス・バートンを中心とした卓越したバッキングに、輝かしいティーンエイジャー、リッキー・ネルソンの等身大のヴォーカル。「シンプル・イズ・ベスト」、ロック誕生の「ピュア」なサウンド盛りだくさん。 初の大ヒット、ロマンティックなラヴ・バラード3,(全米チャート最高2位)とそのB面で両面ヒット軽快な1(同4位)、次のビッグ・ヒット、シンプルなロカビリー4(同3位)、次のビッグ・ヒット4の同系7(同2位)、これまた4の同系ワン・パターンだけど、これ系では個人的に1番好きな9(同4位)、初の全米1、12、29の未発表ヴァージョンのが気に入ってしまった素朴なバラード15(同7位)と両面ヒットのそのB面(同10位)、ミディアム・テンポ22(同6位)と両面ヒットのそのB面18(同9位)、またもやシンプル・イズ・ベストなロカビリー23(同9位)。Bonus tracksの31はリックも出演した映画「リオ・ブラボー」の中で歌われていたディーン・マーティンとのデュエット。ディーン独りの歌うヴァージョンは「ライフルと愛馬」の邦題で日本でも大ヒットしたが、デュエットの方はこの箱で初登場の未発表曲だった。


Disc Two
Hello Mary Lou, Goodbye Imperial (1959-1964)

1.Young Emotions 2.Glory Train 3.I'm Not Afraid
4.You Are My Sunshine previously unreleased
5.Ain't Nothin' But Love 6.Yes Sir, That's My Baby 7.You Are The Only One
8.Milkcow Blues 9.Travelin' Man 10.Hello Mary Lou 11.Today's Teardrops
12.Everlovin' 13.A Wonder Like You
14.Sweet Little Lovable You previously unreleased
15.Young World 16.It's Up To You 17.Teenage Idol 18.I Got A Woman
19.String Along 20.Gypsy Woman 21.I Rise, I Fall 22.Fools Rush In 23.For You
24.The Very Thought Of You 25.There's Nothing I Can Say 26.I'm A Fool
27.I'm Talkin' 'Bout You
Bonus Tracks
28.The Christmas Song (Chestnuts Roasting On An Open Fire) previously unreleased
29. Jungle Bells previously unreleased
 
Disc2より、1のシンプルさにヴァリエーションと装飾を加えた良質ポップ・ロック・リトルビット・オブ・カントリーが魅力。トップ10を逃していたのが信じられないエレガントなバラード1(同12位)、打って変わってノリノリ派手な2(LP収録曲)、なぜか60年の数ヶ月低迷するが、名ご当地ソング9で全米1獲得してからまた栄光の日々蘇る。冒頭で書かせてもらった10は日本では代表曲なのか、9のB面ながらも超有名(同9位)。収録順番は前だがLP収録で後にシングルになったジョイフルな11(同54位)、可愛い12(同16位)、メロディアスな傑作ミディアム・バラード15(同5位)、15のイカニモ二番煎じっぽい16(同6位)、順番前後してるが15の1つ前のシングル、しみじみとアイドルの苦悩を歌うが同情されないであろう17(同5位)、中ヒットのポップ・ナンバー(同25位)、そのB面だがこっちをA面でも良かったであろうカッコいい(同62位)。アルバム収録の優れオールディーズ21、メリー・ルウが早くなったようなスタンダードの弾けるポップなカヴァー22(同12位)、ブリティッシュ・インヴェイジョン前夜のラスト・黄金ポップ大ヒット(同6位)。B4到来真っ只中、それでも黄金ポップ貫く24(同26位)。Bonus tracksの2曲のクリスマス・ソングも収穫。


Disc Three
Easy To Be Free (1966-1972)


1.Louisiana Man 2.Night Train To Memphis 3.You Just Can't Quit
4.Alone 5.Mystery Train 6.Suanne On A Sunday Morning
7.Promenade In Green 8.She Belongs To Me 9.Easy To Be Free
10.Come On In (live)
11.Bye Bye Love (live) with Don Everly previously unreleased
12.Look At Mary 13.Life (single version) 14.Thank You Lord
15.Last Time Around 16.Gypsy Pilot 17.Love Minus Zero/No Limit
18.Garden Party 19.Palace Guard 20.Are You Really Real
 
Disc3より、この時期は「Garden Party」に尽きるだろう。Stone Canyon Band(1969-1972)をバックにカントリー・ロックの素朴で温かく旨みのあるサウンドでチャートに最後の花を咲かせた。この3にはDisc1,2に多数あるヒット曲に見られるような一聴、直感的にツボを刺激するタイプの曲はなく、1度や2度BGMとして流しただけでは良さの分からないしみじみした曲調も多い。根気良く聴くとジワジワっと幸せの瞬間を味わえるタイプというワケですね。 しみじみといいながらオープニング1はゴキゲンそのものといったカントリー・チューンでグレン・キャンベルと共演したシングル。2はさらにテンション高いアップ・テンポ・カントリーでLP収録の佳曲。3,4はリックのオリジナルでしみじみナンバー。3は全米チャート最高108位の小ヒット。5はお馴染みの楽曲でリックには珍しいワイルドなナンバーLP収録曲。7,8,9はじっくり聴くべき目立たぬ良い曲だ。8は同33位、9は同48位のシングル。7,9はリックのオリジナル。11は注目曲と言っていいドン・エヴァリーとのデュエットで1969年のライヴ音源。思いっきりド・カントリーになっているが、楽しい雰囲気で、これはもうオールディーズ・ファンなら聴けただけで幸せな1曲であろう。12もリックのオリジナルでこれも激しい(といっても彼にしてはね)ロック、13は打って変わって、SSW風ソフト&テンダーなアコースティック・ミディアム・バラード。ノー・ヒット・シングル。Disc3で最も気に入ったのは17。「Rudy The Fifth」というアルバムも気になる。ここからのシングルで勿論(失礼)ノー・ヒット。ピアノが素晴らしい。18は生涯のラスト・大ヒットとなってしまったほのぼのカントリー・ロックで久々にチャートの上位に返り咲いた復活シングルで同6位。19は18のフォローアップ・シングルだが地味すぎて失敗(同65位)だったが、ポール・マッカートニーの小作品を思わせるような(超独断)シンプルでメロディアスなラストの20は一押しだ。


Disc Four
Rave On (1974-1985)


1.One Night Stand 2.Legacy
3.Truck Drivin' Man (live) previously unreleased 4.Wings 5.One X One
6.Stay Young 7.Carl Of The Jungle 8.Mama, You've Been On My Mind
9.Dream Lover 10.Tired Of Toeing The Line previously unreleased
11.Almost Saturday Night 12.Believe What You Say (Capitol single version)
13.Back To Schooldays 14.Rave On previously unreleased
15.The Loser Babe Is You 16.Call It What You Want
17.Doll Hospital previously unreleased 18.Give 'Em My Number
19.Do You Know What I Mean 20.True Love Ways
 
実を言うと、1番面白く聴けたのが、ノー・ヒット・イヤーズを総括した74年〜85年の、Disc4だ。初心に返るという感じで、名盤(というか個人的に好きな)「Windfall」からのカントリー・ロック・ナンバーと'80年代のカントリーに拘らず、ロックのルーツといったサウンドを楽しめるカヴァーが充実している。ロックの深さ、身にしみるよなぁ・・・。ライヴの3を除いて1,2,4、6もかな、初期のイーグルスのようなサウンドに思えるのは私だけだろうか。この中で1(カントリー・チャート89位)、2、はシングル。9はボビー・ダーリンのオリジナルで1959年Billboard2位に輝いた名曲のカヴァー。シングルでカントリー・チャートで59位を記録。10,11もカヴァー。10は未発表曲。ロッキー・バーネット、そう、リックの初期の大ヒット曲を書いていたジョニー・バーネットの息子の一発大ヒットとして有名なナンバーだ。11もルーツ・ロックならお任せ、ジョン・フォガティのソロ・ヒットのカヴァーで、こちらはリックもシングルにしている。12は58年の大ヒットの23年後のセルフ・カヴァー・シングル。良い曲は何年経っても生き生きしているものだ。14も目ぼしい未発表カヴァー。オリジナルは勿論バディー・ホリー。16はリック自身のソングライトによるオリジナルでキャッチーなパワー・ロック。17も未発表だが、元気なおじさん(すんません、だってどう考えてもそーゆー感じなんだもん)ロックンロール。19は死後にリリースされたシングルで見事なロカビリー・ナンバー、とても86年の音ではないのだが、リメイクではないとのこと。そして4CDを閉めるベリー・ラスト・ソング20はこれもバディ・ホリーのカヴァー。さらりと美しく、静かに歌われる。

最後まで充実したこの素晴らしきロックンロール一筋の箱! リックの活動が1985年までということが残念でなりません。4枚、全100曲通して聴いて、今まで気付けなかったたくさんの魅力を知りました。このボックスがキッカケで最重要ロック・アーティストの一人として再評価されることを心から望んでいます。皆さんもさっそく開けてみて下さい!!★