Oldies But Goodies
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THE VOGUES / THE BEST OF THE VOGUES




-WEA / WPCR-1387-
1. YOU'RE THE ONE
2. FIVE O'CLOCK WORLD
3. MAGIC TOWN
4. JUST WHAT I'VE BEEN LOOKING FOR
5. I KEEP IT HID
6. IT'S GETTING BETTER
7. MY SPECIAL ANGEL
9. THEN
10. TURN ARAOUND AND LOOK AT ME
11. LOVE IS A MANY-SPLENDORED THING
12. EARTH ANGEL
13. STANDING ON HTE CORNER
14. SHANGRI-LA
15. MOMENTS TO REMEMBER
16. TILL
17. SHE WAS TOO GOOD TO ME
18. NO, NOT MUCH
19. SINCE I DON'T HAVE YOU

 
 今回は、「芸術の秋」にピッタリ?! コーラス・ファン大感動! 壮大で美しいハーモニーの実力派グループ、ザ・ヴォーグスのベリー・ベスト盤をご紹介しましょう。
 
 今時ヴォーグスなんて聴く人はいるのだろうか・・・。彼らも再評価の対象にならないのは誠に残念。決してマイナーでも、一発屋でもなく、激動の60年代半ば〜後半にかけて大活躍した熱心なヒット・ポップス・ファンが密かに愛聴しているタイプのグループである。一般的なポップス、ロック・ファンに見向きされないのは、彼らは「ポップス(ロック)」グループではなく、「ヴォーカル」グループに所属するからであろうか。それとも、まだまだロックは不良といった風潮の強い中、余りにも「安定志向」といったハメを外さない、一見オーソドックスなスタイルが若者に受け入れられず、そのままただ時代が流れ、現在に至るのだろうか。その卓越したプロの腕前のヴォーカル・パフォーマンスは、壮美極まりなく、初期のヒット・シングルで聴かれる洗練されたフォーク・ロック風味のポップ・チューンにも、オーケストラと共演かとも思わせる優雅で壮大なポピュラー・ミュージックのカヴァーにも、ゴージャスに映え、どの曲も本当にドラマティックで、今聴いても全く色あせず、感動的! こんな素晴らしい、センスの良いグループが日本の洋楽ファンから見逃されているなんて、勿体無すぎますよ〜。などと一人嘆きつつも、業務上の都合7:30出社を強いられる私は、この時期通勤途上にて 「薄暗い朝もやに包まれた秋の都会に、ヴォーグスのサウンドはピッタリだよな〜」 と一人幸せに浸り微笑んでもいるのであります・・・(おいおいアヤしすぎるぞ)。
 さて、この辺でヴォーグスについてと、レーベルを超えてコンパイルされた収録曲についてご紹介しよう。1960年にペンシルベニア州タートル・クリークで結成された4人組。当初はホワイト・ドゥー・ワップをやっていたそうだが、どれも不発であった。彼ら初の大ヒットは1965年で、オープニングに収められたペトゥラ・クラーク(クラーク&トニー・ハッチ作)のカバー「1」が全米チャート最高4位を記録。洗練されたポップ・フォーク・ロック・チューンに、広がりのあるコーラス・スタイルは、これまでに類が無く、超魅惑的!間違い無く彼らの最高傑作だろう。この感じにヨーデルの要素を取り入れたユニークな、続くシングル「2」も同じく全米チャート最高4位を記録し、フォーク・ロック・ブームに便乗した形でスター・グループの仲間入りをした。次のバリー・マン&シンシア・ウェイル作の「3」も大ヒット確実の完成度を誇る崇高な盛り上がりのゴージャス・ポップだったがなぜか21位の中ヒットどまり。この後、収録されてはいないが、同じCo & Ceというレーベルから、「The Land Of Milk And Honey」、ジョニー・レイのカバー「Please Mr. Sun」、「That's The Tune」といった曲をチャートに送り込むがいずれも中〜小ヒットどまりで、すぐさま一時低迷してしまう。
しかーし、そんなことは世間も、彼ら自身も?許されず、Repriseレーベルに移籍後の第一弾シングル「4」も素敵なポップ・チューンであったが、これは不発で、第2弾のグレン・キャンベルのマイナー・ヒットのカバー「10」(邦題「ふりかえった恋」)が1968年全米チャート最高7位を記録し、スムーズながらも圧倒的なヴォリュームの本格コーラスで壮大にリアレンジされたバラードで大復活。その魅力を続けてアピールしたボビー・ヘルムスのカバー「7」も次いで同じく全米チャート最高7位を記録。この2大バラードで健在ぶりを示した。その後、同タイプのサウンドで、エンジェルスのカバー「16」(邦題「愛の誓い」)を全米チャート最高27位に、フォー・ラッズのカバー「18」を全米チャート最高34位に、ペンギンズのカバー「12」を同42位に、これまたフォー・ラッズのカバー「15」を同47位に、といった感じで中ヒットながらコンスタントにシングルをチャートにランクインさせていった。このベスト盤には、3枚のアルバムからの傑作ナンバーも収録されており、ジム・ウェッブ作の「5」「9」、マン&ウェイル作の「6」は68年リリースの「ターン・アラウンド・ルック・アット・ミー」から。スタンダードの「17」は69年の「ティル」から。お馴染みフォア・エイセスの同名映画主題歌カバー「11」(邦題「慕情」)、またもやフォー・ラッズのカバー「13」、フォー・コインズのカバー「14」は69年リリースの「メモリーズ」からそれぞれ抜粋されており、彼らの全盛期の魅力を濃厚に楽しめる選曲になっている。
 
 ヴォーグスのサウンドは、全体的にエコーがたっぷりかけられており、幻想的なムードで統一されているが、ジャンルの特定は不可能である。それも紹介されにくい理由の1つであろう。ヴォーグスに限らず、ジャンルを決めてしまうと、本当はもっと広く持っている魅力が失われ、ジャンル別にすることがかえってマイナスになってしまうようにも思えてしまう。ここでは彼らを素晴らしい「オールディーズ」のグループってことで紹介し、幅広いポップス・ファンに親しんでもらいたいと願っている。