Oldies But Goodies
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BRIAN WILSON / IMAGINATION



-BMG / BVCG-706-
1. YOUR IMAGINATION
2. SHE SAYS THAT SHE NEEDS ME
3. SOUTH AMERICAN
4. WHERE HAS LOVE BEEN?
5. KEEP AN EYE ON SUMMER
6. DREAM ANGEL
7. CRY
8. LAY DOWN BURDEN
9. LET HIM RUN WILD
10. SUNSHINE
11. HAPPY DAYS
12. YOUR IMAGINATION (A CAPPELLA)

 
  ついに「待ったこの日」がやってきた! “ポップス黄金時代”を再現するために“完全復活盤”を引っさげて10年ぶりにシーンに舞い戻ってきた天才音楽家ブライアン・ウィルソン。ソロでのフル・アルバムとしては2枚目(1995年にセルフ・カヴァー集「I JUST WASN'T MADE FOR THESE TIMES」、ヴァン・ダイク・パークスとの「ORANGE CRATE ART」を発表している)の待望の最新作「イマジネーション」はどんなに期待をしても決して裏切られることはないポップス・ファンの待ち焦がれていた“あの”懐かしいサウンドで埋め尽くされていた。ブライアンの求めていたポップ・ミュージックは正しく我々の求めていたポップ・ミュージックだったのだ。CDプレイヤーの再生ボタンを押すと“ここ”は1965年“ある晴れた夏の日”だ。カリフォルニアの青い空が見える清々しいハーモニー、あのゴールデン・ビーチ・ボーイ・サウンドに包まれてリラックス・ムードで居心地良さそうに歌うブライアンがいる。ああ、なんと素晴らしい世界なのだろう! 収録曲すべてがマスターピース。2曲のセルフ・カバーを含んでいるが敢えて入れる必要があったのかと思わせるくらい新曲の完成度は高い(入っていることに文句があるわけでは決してない)。キーワードは「イノセント」、ポップスへのこだわりと愛情に溢れた完璧主義のブライアンらしい完全無欠のポップ・チューンのオン・パレードだ。どこまでも前向きな歌詞は大きな感動を与えてくれる。これを聴けば必ずしも「ペット・サウンズ」=ブライアンではないということが再確認できる。これを聴かなきゃ今年の夏は始まらない。
 
 では、この辺でざっと曲紹介。どれも最高傑作(しつこい?)揃いなのだが、先行シングルとなった1は格別。どこかで聴いことのあるような懐かしいグッディー・オールディー・チューンで、アルバムの完成度を象徴する実に魅惑的な作品だ。天国にいるみたい…。2は「シェリー・シー・ニーズ・ミー」という未発表曲を新たにアレンジして発表したという話題の(?!)作品でうっとり聴かせる甘く切ないバラード。美しすぎる…。3はトロピカルでゴッキゲンなポップン・ロール。楽しい! 4はJ.D.サウザーの作詞によるいかにもウエスト・コーストといった広がりのあるハーモニーの映えるさわやかなミディアム・バラード。 5はビーチ・ボーイズの1964年発売のアルバム「シャット・ダウン・VOL.2」に収められていた名バラードの忠実なセルフ・カヴァー。34年後に円熟味を帯びたヴォーカルで再び聴けるなんてそれだけで感動だよね。6はドリーミーでサイコーにチャーミングなグッディー・オールディー・チューンで個人的にアルバム中1番気に入っている。勝手に“セカンド・シングル”候補である。7は悲壮感のただよう幻想的なスロー・バラード。地味めな曲調だが不思議な音色のエンディングに注目。8は「このタイトルは自分自身の復活と、より幸せな日々が近づいていることを意味しているんだ。過去の不幸な出来事、例えばカールのことを忘れることでね。あのことは忘れなくちゃならないんだ」(TOWER RECORDS BOUNCEより転載させていただきました)とブライアンはインタビューで語っている。今年の2月に亡くなった弟カールのことを歌った曲といっていいだろう。これを書くことにより悲しい出来事を忘れ、何とか前向きに生きようとブライアンは決心したのだ。9はビーチ・ボーイズの1965年発表のアルバム「サマー・デイズ」に収められていた名曲のセルフ・カヴァーで、当時「ペット・サウンズ」チックなサウンドだと話題になった曲である。10は本人は「ドゥーワップに影響を受けたサウンド」といっているが私は最初レゲエか?とか思ってしまった。明るく陽気な作品。 11は今までラヴリーなトーンを保ってきた中、いきなり重々しい変な雰囲気になるんで、一見“浮いてる”ように感じるが徐々に光が見え始め、題名通り“ハッピー・チューン”が飛び出して安心。「こうした歌詞は僕をハッピーにしてくれる。“ハッピー・デイズ”は、地獄をさ迷い、そこから再び抜け出す歌なんだ。」その言葉を見事に曲調に現わした非常にドラマティックな大作だ。どこまでも前向きなブライアンを心から応援したいと思う。さて12は日本のみのボーナス・トラックということで、1のア・カペラ・ヴァージョンである。ブライアンは1にヴォーカル、2にヴォーカルの人だ。歌い方は変わっても“歌に対する情熱”は変わらず健在。安定したハーモニーでアルバムは煌びやかに締めくくられる 。