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THE RASCALS / ATRANTIC YEARS 7 CD BOX


1998年下半期、栄光の(?)1位に輝いたのは、ザ・ラスカルズの7枚組のボックスCDでした。他にも"HAVE A NICE DECADE", "NUGGETS", "ELVIS", "JOHN","BRUCE"などなど魅力的なボックスが続々と発売されたけれど、いつまでも惹きつけて離さず、聴いていない時間が勿体無いとさえ思わせたのが彼らだった。「こんなにいいと思ってなかった…」ヒット・シングルの多いグループにアルバムの駄作はない。ベスト盤だけでも、充分彼らのことを若くして才能溢れる正真正銘のブルー・アイド・ソウル・バンドだと理解できるかもしれないけれど“真のソウル・ミュージックの魅力”を探索したいのであれば、これを聴くしかない。これほど楽しく、親しみやすく、心を満たしてくれるサウンドの詰め込まれた箱は他にない。快挙!! これさえあれば、毎日が日曜の午後。 ......umm, GROOVIN'!!! (ジャケ、箱スキャンできなかったんで、ライナー画像で失礼してます)

というわけで、彼らの実力の凄さとか、私がどーゆー風に感動したか、どの曲or誰が(笑)1番好きかなど話すと取り留めなくなると思うので、この機会に7枚すべてのオリジナル・アルバムを通して“ザ・ラスカルズ・アトランティック・イヤーズ”を振り返ってみることにしよう(日本で彼らの公式サイトもないようだしネ…)。

〜ご存知の通り、THE RASCALS(ザ・ラスカルズ)は1964年にFELIX CAVALIERE(フェリックス・キャヴァリエ), EDDIE BRIGATI(エディ・ブリガティ), GENE CORNISH(ジーン・コーニッシュ), DINO DANELLI(ディノ・ダネリ)の4人で結成された。当時THE YOUNG RASCALS(ザ・ヤング・ラスカルズ)と名乗っていたことは言うまでもない。アメリカ東部のクラブ"CHOO CHOO"、"THE BARGE"でオールディーズのコピー・バンドとして活動し、1965年頃、ディノを除く3人が“ペパーミント・ツイスト”の全米1ヒットをもつJOEY DEE & THE STARLITERS(ジョーイ・ディー&ザ・スターライターズ)のメンバーであったことは有名な話である。THE STARLITERSを抜けた同年暮れにブラック・ミュージックの名門アトランティック・レコードに初の白人バンドとして契約。栄光への扉が開かれた。〜



  FIRST ALBUM: 「YOUNG RASCALS」
March, 1966 released
1. SLOW DOWN
2. BABY LET'S WAIT
3. JUST A LITTLE
4. I BELIEVE
5. DO YOU FEEL IT
6. GOOD LOVIN'
7. LIKE A ROLLING STONE
8. MUSTANG SALLY
9. I AIN'T GONNA EAT OUT MY HEART ANYMORE
10. IN THE MIDNIGHT HOUR

全10曲中、メンバー(キャヴァリエ&ブリガティ)のオリジナルは5のみ。他、パム・ソウヤー&ローリー・バートンというソングライターの書き下ろしであるデビュー・シングルの9(1966年2月に全米チャート最高52位を記録)以外はすべて他人のカバーである。デビュー当時の彼らは他人のカバー以外は演らせてもらえなかったそうだけど、磨きのかかった熱演は新人とは思えぬほど卓越して聴き応え充分。特に2が素晴らしい。私はこれを聴いてオリジナルのザ・ロイヤル・ガーズメンのアンソロジーを買いに走ったものだ(これも良かった…)。セカンド・シングルにしていきなり全米1に輝いた6のオリジナルはオリンピックスの地味ヒットだったが、彼らのエネルギッシュな名演によって最高のダンス・ナンバーとして歴史に残る名曲にリメイクされた。その6のB面となった8、10はキャヴァリエのアイドルだったというウィルソン・ピケットのカバー。ボー・ブラメルズの3、ボブ・ディランの7なども興味深い選曲と言えよう。


  SECOND ALBUM: 「COLLECTIONS」
November, 1966 released
1. WHAT IS A REASON
2. SINCE I FELL FOR YOU
3. LONELY TOO LONG
4. NO LOVE TO GIVE
5. MICKEY'S MONKEY / LOVE LIGHTS
6. COME ON UP
7. TOO MANY FISH IN THE SEA
8. MORE
9. NINETEEN FIFTY-SIX
10. LOVE IS A BEAUTIFUL THING
11. LAND OF 1000 DANCES
12. LONELY TOO LONG (SINGLE VERSION)
13. COME ON UP (SINGLE VERSION)

大型新人バンドの期待高まるセカンド・アルバム。「コレクション」といったタイトルに相応しくカバーとオリジナルをヴァラエティ豊かに取り混ぜ、チャレンジ精神溢れるサウンドを披露している。中でもフェリックス・キャヴァリエとエディー・ブリガティの共作1、3、10は一度聴いたら忘れられないというヒット曲のもつ魅力を十分に含んでおり将来性を大いに感じさせてくれる。ポップで親しみやすいのに、根底にソウル・フィーリングを漲らせた3はシングル・カットされ、初のメンバー・オリジナルによる大ヒットを記録した(1967年4月全米チャート最高16位)。6(13)もキャヴァリエ単独の作品でシングルとなったが、中ヒット止まり(1966年10月全米チャート最高43位)であった。独自性が発揮されフレッシュで伸び盛りといった勢いを感じさせるアルバムだ。


  THIRD ALBUM: 「GROOVIN'」
July, 1967 released
1. GIRL LIKE YOU
2. FIND SOMEBODY
3. I'M SO HAPPY NOW
4. SUENO
5. HOW CAN I BE SURE
6. GROOVIN'
7. IF YOU KNEW
8. I DON'T LOVE YOU ANYMORE
9. YOU BETTER RUN
10. A PLACE IN THE SUN
11. IT'S LOVE
12. GROOVIN' (SPANISH VERSION)
13. A GIRL LIKE YOU ( SINGLE VERSION)
14. GROOVIN' (ITALIAN VERSION)
15. HOW CAN I BE SURE (SINGLE VERSION)

名曲の目白押し! サード・アルバムにしてピーク、最大のヒットを記録した不朽の名盤の登場だ。前作では半数を占めていたカバーが今回は1曲(10、オリジナルはスティーヴィー・ワンダー)。以外はすべてメンバー(キャヴァリエ&ブリガティ8曲、コーニッシュ2曲)のオリジナル作品である。当然のことながら大ヒット・シングルを多数含んでおり、名曲中の名曲、まだペーペーだった私にオールディーズの素晴らしさをこれでもかと叩き込んでくれたタイトル・チューン6の4週全米1を皮切りに、都会的でバツグンなノリの1(全米チャート最高10位)、感動的なバラード5(全米チャート最高4位)と、なぜか彼らのサード・シングルだった9(全米チャート最高20位)といった調子である。他の曲もそれらと一緒に聴いて少しも違和感を感じさせない類まれなソウル・センスとポップ・フィーリングの光る楽曲ばかり。特にジーン・コーニッシュ作の3などキャッチーなメロディで私好みだ。ボーナス・トラックが1番充実しており、12、14は善し悪し、お好みは別としてレア・ナンバーとして楽しめるであろう


  FORTH ALBUM: 「ONCE UPON A DREAM」
January, 1968 released
1. INTRO / EASY ROLLIN'
2. RAINY DAY
3. PLEASE LOVE ME
4. SOUND EFECT / IT'S WONDERFUL
5. I'M GONNA LOVE YOU
6. DAVE & EDDIE / MY HAWAII
7. MY WORLD
8. SILLY GIRL
9. SINGIN' THE BLUES TOO LONG
10. BELLS / SATIVA
11. FINALE : ONCE UPON A DREAM
12. A BEAUTIFUL MORNING
13. A BEAUTIFUL MORNING (ITALIAN VERSION)
14. IT'S WONDERFUL (SINGLE VERSION)

祝・日本初CD化! このアルバムよりグループ名からYOUNGをとり、THE RASCALSとしてスタートする。邦題は「夢みる若者」とついており、愛と平和系コンセプトをもつ、サイケデリックなトータル・アルバムであった。もちろんビートルズの「サージェント・ペパーズ…」から影響を受けて制作されたものである。輝かしいキャッチーなサイケ・ポップ4がシングルとなり、全米チャート最高20位を記録している。リラクゼーション・タイプの1、ブラス・ロック・タイプの5、壮大なバラード6、超ソウルフルな名バラード7、レイ・チャールズを意識した大作9、エディ・ブリガティの兄デイヴィッドがリード・ヴォーカルを担当したタイトル・チューン11、アルバムには収録されていないが、ラスカルズとして初のシングルで全米チャート最高3位の大ヒットを記録した12が特にお気に入り。曲間の繋ぎにサウンド・エフェクトが巧みに使用され“アート・ロック”のハシリ的印象を与える。アルバム・ジャケットの彫刻はディノ・ダネリによるものでグラフィック・デザイン賞をもらっている。


  FIFTH ALBUM: 「FREEDOM SUITE」
March, 1969 released
1. AMERICA THE BEAUTIFUL
2. ME & MY FRIENDS
3. ANY DANCE'LL DO
4. LOOK AROUND
5. A RAY OF HOPE
6. ISLAND OF LOVE
7. OF COURSE
8. LOVE WAS SO EASY TO GIVE
9. PEOPLE GOT TO BE FREE
10. BABY I'M BLUE
11. HEAVEN
12. ADRIAN'S BIRTHDAY
13. BOOM
14. CUTE

祝・世界初CD化! 実に大作、これをラスカルズの最高傑作アルバムに選ぶ人も多いと思う。私もその一人だ。当初2枚組(1―11(自由)、12―14(組曲))で発売され、邦題は合わせて(?)「自由組曲」といい、マーティン・ルーサー・キング牧師とロバート・ケネディ大統領の死を悼んで作られた5週連続全米bPの大ヒット・シングル9(邦題「自由への讃歌」)、同24位を記録した5(邦題「希望の光」)に代表される“自由と人類讃歌大全集”といった社会メッセージの強い作品であった。人種問題に目覚めた彼らは“普通のロック・バンド”からかけ離れた方向に走りつつあり、これだけ意欲的で、多大なインパクトを与える大作を発表しながら、デビュー時からの“普通のロック・ファン”に敬遠されてしまい、前作に比べセールスはガタ落ちであった。サード・シングルとなった11などポップス・ファン好みの作風だが全米チャート最高39位までしか上昇しなかった。軽快なオープニングの1、ラテン・ポップの2、メロウなバラード8など聴きやすい曲も多い。インスト組曲では12がキャッチーでグルーヴィー 。


  SIXTH ALBUM: 「SEE」
December, 1969 released
1. SEE
2. I'D LIKE TO TAKE YOU HOME
3. REMEMBER ME
4. I'M BLUE
5. STOP AND THINK
6. TEMPTATION'S 'BOUT TO GET ME
7. NUBIA
8. CARRY ME BACK
9. AWAY AWAY
10. REAL THING
11. DEATH'S REPLAY
12. HOLD ON

祝・世界初CD化! 7枚中、何度も繰り返し1番よく聴いたのはこのアルバムだったかもしれない。実験的で大ヒット・シングル等は生まれなかったけれど、ポップス・ファンの心理を120%分かってくれる頼もしい楽曲ばかり。多種多様な音楽性に富んでおり、ヴァラエティ豊かで絶賛できる作品集なのだが…。3枚のシングルをカットしたものの、威勢のいいロックンロール・ナンバー1は全米チャート最高27位、ちょっぴりワイルドな8は同26位、R&B色の強い12は同51位と明らかにグループの人気の下降を物語る結果となった。この頃、リーダー格のフェリックス・キャバリエが瞑想だかヨガだかにハマってしまい、その影響で独裁的になったため、バンドとしての自慢のチームワークが乱れはじめたのも原因の一つといえる。しかし、アルバム唯一のカバー曲(オリジナルはナイト・ブラザーズ)6で聴かせるキャヴァリエ&ブリガティのデュエットは不仲だったとはまったく信じられないほど絶妙だし、唯一の共作4のカッコ良さといったら筆舌に尽くし難い。他、ホノボノ系の2、神秘的な7、サイケな9など非常に私好みである。


  SEVENTH ALBUM:「SEARCH AND NEARNESS」
February, 1971 released
1. RIGHT ON
2. I BELIEVE
3. THANK YOU BABY
4. YOU DON'T KNOW
5. NAMA
6. ALMOST HOME
7. THE LETTER
8. READY FOR LOVE
9. FORTUNES
10. GLORY GLORY

祝・世界初CD化! 邦題「ラスト・アルバム」という通りこれがアトランティック・レコードでの最後のアルバムである。リリース時期がコロムビア・レコードに移籍(1970年)した後というバッド・タイミングなので、プロモーションを行われるはずもなく、知る人ぞ知るといったいわゆる隠れた名盤になってしまった。メンバーの仲も修復不可能な状態にまで悪化し始め、曲作りはほとんどキャヴァリエ一人で行われている。とはいえ、作品自体は何の問題も感じさせないほど充実しており、シングルとなった10はスイート・シンスピレーションズの参加した明るく豪快な名ゴスペル・ナンバーで全米チャート最高58位を記録。もう1つのシングル1はホット100にランクされなかった唯一のシングルでありながら、万人受けポップ・ソウルといえる佳曲だ。他にも甘美なバラード6はとてつもない名曲で個人的には超お気に入りナンバーである。


〜1970年にエディー・ブリガティ、1971年にジーン・コーニッシュがキャヴァリエの独裁的なやり方に不満を募らせグループを脱退した。4人のうち2人のオリジナル・メンバーを失ったコロムビア・レコード時代のラスカルズは3人の新しいメンバーを加え1971年5月に第一弾アルバム「PEACEFUL WORLD」、1972年4月に第二弾アルバム「THE ISLAND OF REAL」を発表するがいずれも不振でグループは1972年に解散、栄光の扉が閉ざされた。〜

いくら音楽好きとはいえ、7枚組を一気に聴くのはかなり大変なことである。しかし、彼らは最後まで決して期待を裏切らなかった。この内容なら1998年下期栄光の1位決定だ!
7枚目のアルバムを聴きおわった時、心から彼らに感謝したくなった。素晴らしい音楽をありがとう。このボックスが日本中のたくさんの人に愛聴されることを願って・・・。
Thank you for giving us "ENDLESSLY GROOVIN'" and Thank you for reading my long and poor impressions (laugh)...