♪ コミック・ノヴェルティーのページ
Vol.2

●名優シェブ・ウーリーとちび丸子ちゃんの関係は!? '58年のビッグ・ヒット、
 
 "ロックを踊る宇宙人"/シェブ・ウーリー
   (針切じいさんのロケン・ロール)   
The Purple People Eater/Sheb Wooley
<Sheb Wooley>
(MGM)  '58年1位(6週間)



ヒヒ、ハハ・・・

本来ならこの曲はテープの早回しのケロケロ音を使っているので「ウィッチ・ドクター/デビッド ・セヴィル」の後にやるべきかも知れません。でも現代に関わっているので先に御紹介しますね。

シェブ・ウーリーは歌手兼俳優で古い映画をご存知の方なら俳優としての方が有名かも知れません。
彼は1921年4月10日オクラホマ州エリックの生まれ、(本名Shelby F.Wooley) 子供のころは3人の兄弟と近所の牧場の牛の面倒を見ていましたが11歳の時にオンボロのギターを 手に入れ、ハイ・スクールに入ってからはメロディー・ボーイズというバンドを結成しました。1 9歳で結婚し溶接工としてカリフォルニアのロング・ビーチにやって来ました。第二次大戦後ナッ シュヴィルにそれまで書いていた曲を売り込みに行き、又ラジオ・ステーションのWLACでも働きました。1950年にカリフォルニアへ戻り役者としての仕事を探し始めました。映画デビュー はエロール・フリンの"Rocky Mountain"でしたがその後ゲーリー・クーパー、グレース・ケリー主演の「真昼の決闘」〜ハイ・ヌーンでクーパーの敵役、3人の無法者の一人をやって注目を集めました。又「ジャイアンツ」ではロック・ハドソン、エリザベス・テイラー、ジェ
ームス・デイーンと共演、もっと近年の映画ではクリント・イーストウッドの「アウトロー」にも出演していました。もっとも日本の人に一番知られているのはTVシリーズ「ローハイド」の斥候、ピート・ノーラン役かも知れませんね。

彼の友人のソングライターが子供の間ではやってるジョークだよといってある時教えてくれたのが「一つ目で、空を飛んで、角があって人を食べるものなーんだ?」「答えは一つ目で角がある空飛ぶ人食いさんだよ」というものでウーリーは「これは歌になるな」とひらめいて少し後にその曲を書き上げました。ビバリー・ヒルズ・ホテルでMGMレコードの社長とミーティングする時、彼は自作のバラードを全部聴かせましたが、他にもうないのかね?と言うのでもうこれっきゃないですよと聴かせたのがこの曲です。ともかくそれをリリースすることになり。発売したところナント3週間でNo.1になったのでした。とにかく大変なブームになったこの歌は、マーチャンダイズにまで波及し、帽子(角つき)、Tシャツ、アイスクリームまで売られる騒ぎとなりました。 邦題は宇宙人となっていますが内容をみるとどうやら人食い鬼のようですね。

(歌の大意)

何かが空からやってきたよ 長い角とでっかい目玉がある
僕はふるえ出して 「ややや!」と言った
紫色の人食いさんみたいだ!

(    )内コーラス
一本角、一つ目の空飛ぶ紫色の人食いさんだ
(一本角、一つ目の空飛ぶ紫色の人食いさんだ)
一本角、一つ目の空飛ぶ紫色の人食いさんだ
奇妙だね(一つ目だって?)

<     >内テープの早回しのケロケロ音
人食いさんは地上に降りて木に止まった
僕は人食いさん僕を食べないでと言ったら
すごいどら声で言ったよ
<オラお前強そうだから食わねえよ>だって

一本角、一つ目の空飛ぶ紫色の人食いさんだ
(一本角、一つ目の空飛ぶ紫色の人食いさんだ)
一本角、一つ目の空飛ぶ紫色の人食いさんだ
奇妙だね(一本角だって?)

人食いさん、ご予定は?と言ったら
人を食うのも勿論いいだども
それが理由で地上に来たんじゃねえんだ
<ロックン・ロール・バンドに雇ってもらおうと思ってよ>だって

いやはや、ロックン・ロールの空飛ぶ人食いさん
鳩足はえてる空飛ぶ人食いさん
(ショート・ショーツ※はいてる)  ※ロイヤル・ティーンズのヒット曲
やさしい人食いさん
すごい光景!

それから彼は木にぶら下がって地面に降りたよ
ロック、ほんとにロックし始めたよ
カッコイイ、スイングする曲だ
<ア・ブープ ブープ アブーパ ロパ ルン ベン ブン※と歌ってね>
※ リトル・リチャードのフレーズです

いやはや、ロックン・ロールの空飛ぶ人食いさん
鳩足はえてる空飛ぶ人食いさん
<オラ、ショート・ショーツが好きだ>
空飛ぶ人食いさん
奇妙だね(紫色だって?)

それから彼は行っちゃって、どうしたかご存知?
ゆうべTVショーで見たんだ、吹きまくってみんなをシビレさせてたよ
頭の角でロックン・ロールをね
<テキーラ※>     ※チャンプスのヒット曲

※訳注

というわけですが、これでは終わらないんですよお立会い、なんと1990年代になってオールディーズ博士大瀧詠一氏がプロデュースしてこの曲を使い、植木 等氏が歌ってTVアニメ「ちびまる子ちゃん」の主題歌(エンデイング・テーマ)となったのです。さくらももこさんの歌詞がついていますが訳詩というより作詞ですね。歌にはまる子ちゃんの声の出演、Tarokoさんも参加しています。
タイトルは 「針切じいさんのロケン・ロール」/植木 等 (ダブル・オー/ソニー) 

1コーラスご紹介しましょう。

盆暮れ正月やたらといそがし 
年がら年じゅう大騒ぎ
どのみち このみち まわりみち
シンマイ シシマイ テンテコマイ

どうしたこうした それからどうした
おまつりバーゲン もちつき大会
そのあと腰痛 足もとふらふら
とってもはりきり ・・・
          (以下続く)
というわけでみごと主題歌になっています。

シェブ・ウーリーはこの他には3曲程HOT100にチャート・インさせていますが、いずれも 大ヒットにはなっていません。しかし彼は別名ベン・コールダーでカントリー・ヒットのパロディー・ソングをカントリー・フイールドでヒットさせています。たとえばレックス・アレンの"Don't Go Near The Indians"は"Don't Go Near The Eskimoes"になって、ビル・アンダーソンの""Still"は"Still No.2""ジニー・C・ライリーのHarper Valley P.T.A."は"Harper Valley P.T.A.(Later That Same Day)といった按配です。つまりシブイ俳優でもある彼は、カントリー・フィールドではノヴェルティー・ソングの重鎮、おもしろオジサンな訳です。これらの曲については別の機会に触れたいと思っていますので。それにしてもおもしろオジサンと無責任男の組み合わせとは愉快じゃありませんか。長くなりましたのでこのくらいで。

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